スーパーエレクターよりコスパ良い!「プロフェイス」は国産スチールラック

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スチールワイヤーラックはできるだけ価格が安いほうが良いと考える方が多いと思います。実際、スペック重視のエレクターシェルフよりも、幅広い価格帯を揃えているルミナスラックのほうが多くのシェアを握っていますからね。

一方で、業務用ではステンレスエレクターやルミナスプレミアムなどが売れていることもまた事実です。防錆、防汚、抗菌などの面で高い品質が求められる場面があるのです。

そういうニーズを踏まえて、日本製のスチールシェルフが2023年後半にリリースされました。それが「PROFACE(プロフェイス)」というシリーズです。

※この記事は2024年8月2日時点の情報に基づいています

ILC・PROFACE(プロフェイス)

PROFACE(プロフェイス)は新潟は燕三条で作られた日本製のスチールラックです。メタルラックとルミナスラックは基本的に中国製、エレクターシェルフは同じく台湾製ですから、より高品質であることが期待されます。

ILCとは

プロフェイスはILC(アイ・エル・シー)というメーカーの商品です。ILCは東京都中央区に本社を置くとともに、新潟県三条市に支店を設ける、主に収納用品などを扱うメーカーです。ただ、私の認識としてはILCは上写真の「リル デ ココ」のプラチェストなどを扱っているメーカーというイメージでしたから、そこが本物志向の強いプロフェイスを作っているとは思いもよりませんでした。

2022年にILCの社内で「ラグスジャパン」という国産の収納用品ブランドが立ち上げられており、プロフェイスは当初、ラグスジャパンで「ソリッドシェルフ プロ」として販売が始まったようです。

ラインナップ

ガルバリウム

プロフェイスには大きく分けて4つのラインナップがあります。まずもっとも特徴的と言えるのが、ガリバリウム鋼鈑でできたソリッドシェルフをセットしたラックです。ガリバリウム鋼鈑をシェルフの素材として用いるのはプロフェイスが世界で初めてということです。

ガリバリウム鋼鈑はアルミニウム亜鉛合金メッキ鋼板のことで、耐熱性、防汚性、耐久性に優れる素材です。身近なところでは屋根や外壁に使われているのをよく見ます。耐久性に優れるだけでなく、見た目も逞しくて良いと思います。

ステンレス

プロフェイスには「エレクターシェルフスーパーシリーズ」のようにSUS304ステンレス製のソリッドシェルフも用意されています。価格はガルバリウムに比べるとアップしますが、食品や医療など衛生面を気遣う必要があるところでニーズがあると思われます。

ちなみに、プロフェイスにはオプションパーツも豊富に揃っており、ポールはクロームメッキとSUS304ステンレスから選ぶことができます。ポール直径はすべて25mmです。

ワイヤーシェルフ

プロフェイスにはワイヤーシェルフも用意されています。ILC直営楽天市場店では一部サイズがステンレスと記載されていますが、カタログなどを参照する限り正しくはクロームメッキと思われます。

PROFACE LIGHT

PROFACE LIGHT(プロフェイス・ライト)はプロフェイスの廉価版のようです。標準のガリバリウム鋼鈑が1mmのところ、ライトは0.6mmの鋼板を使うことでコストを抑えています。一方で、耐荷重は棚板1枚あたり150kgが標準のところ、ライトはおよそ半分の80kgとなっています。

プロフェイスの特徴

燕三条クオリティー

エクステリアで使われるガリバリウム鋼鈑は一般的に素手で触ると手を怪我しかねない仕上げです。それをインテリアとして使えるようにするため、プロフェイスは丁寧にバリ取り処理が施されています。これこそがわれわれ日本人が期待するメードインジャパンのクオリティーと言えるでしょう。

コーナー部がアルミダイキャスト製

プロフェイスのソリッドシェルフのコーナー部分は、強度に優れたアルミダイキャストを採用し、錆びにも強い紛体塗装で仕上げています。こういうところが満足感をくすぐりますよね。

ちなみに、エレクターシェルフスーパーシリーズのSUS304ソリッドシェルフのコーナー部分はステンレスダイカストです。プロフェイスはアルミニウムにすることでコストを抑えていると考えられます。

パーツがカッコイイ

プロフェイスには一通りのオプションパーツが用意されているのですが、どれもこれもカッコイイんですよ。メタルラックやルミナスラックはもちろん、エレクターシェルフにも勝てそうな気がします。

1mm単位でサイズオーダーも可能

プロフェイスのサイズラインナップは、幅は60cm、90cm、120cmの3サイズ、奥行は35cmと46cmの2サイズ、高さは90cm、120cm、150cm、180cm、195cm、210cm、225cmの7サイズとなっています(ガルバリウムの場合)。つまり、決して多いとは言えないのですが、1mm単位でサイズオーダーすることも可能です。

エレクターシェルフと違ってカラーはオーダーできません。しかし、エレクターシェルフは25mm刻みでしかオーダーできないところ、プロフェイスは1mm単位。これはそれを求めている人にとってはとてもありがたいことではないでしょうか。ワイヤーシェルフではなくソリッドシェルフだからこそできる強みと言えるかもしれませんね。

エレクターなどとの比較

ソリッドシェルフ
ブランド シリーズ 材質 品番 耐荷重/枚 税込価格
プロフェイス ガルバリウム ガルバリウム GGS5-4690 150kg 66,440円
ステンレス SUS304 GSS5-4690 180kg 76,780円
エレクター ヴィンテージ エイジング塗装 B1836VSLD74PVS5 80kg 68,145円
スーパー SUS304 MSS910SPS1900W5 180kg 184,800円
SUS430 MSS910P1900W5 113,300円
ルミナス プレミアム すずメッキ ZSH-90185 120kg 38,800円

※価格は全てフロアーズの場合

プロフェイスの魅力をご理解いただいたところで、エレクターシェルフやルミナスラックと比較してみたいと思います。まずはソリッドシェルフから。いずれも幅900×奥行450×高さ1800mm程度の棚板5枚セットでの比較です。

エレクターシェルフベーシックシリーズのクロムメッキ仕様にはソリッドシェルフを含むセット品がありません。ヴィンテージならエイジング塗装のソリッドシェルフがありますが、プロフェイスのガルバリウムのほうが少し安いです。

プロフェイスのステンレスはガルバリウムより高いわけですが、エレクターシェルフスーパーシリーズと比較すると半値以下であることに驚かされます。SUS304よりも耐食性がやや劣るSUS430と比べても3割以上も安いわけですから、プロフェイスは確かにコスパが良いと言えるでしょう。

一方で、ルミナス・プレミアムと比較するとプロフェイスは高く感じてしまいます。ホームユースならルミナス・プレミアムで十分かと思いますが、プロユースではケースバイケースと言ったところでしょうか。

ワイヤーシェルフ
ブランド シリーズ 材質 品番 耐荷重/枚 税込価格
プロフェイス ワイヤー クロムメッキ MR5-90182 250kg 67,000円
エレクター ベーシック クロムメッキ RBR3618745C 135㎏ 36,383円
スーパー クロムメッキ MS910P1900W5 250kg 61,300円
オールSUS304 SMS910PS1900SW5 117,300円
ルミナス レギュラー クロムメッキ NLH9018-5 250kg 14,800円
プレミアム すずメッキ ZWH-90185 90kg 25,800円

※プロフェイスの価格はILC公式Yahoo!店、ほかは全てフロアーズの場合

ワイヤーシェルフについても比較してみましょう。プロフェイスのワイヤーシェルフはガルバリウムとほぼ同じ価格ながら、耐荷重はガルバリウムより大きいです。

エレクターシェルフベーシックシリーズと比較すると耐荷重は大きいですが、価格は2倍近くも高価です。ただ、スーパーシリーズのクロムメッキと比較すると耐荷重も価格も同程度ですから、国産であるプロフェイスにも勝ち目があるというものでしょう。

エレクターシェルフスーパーシリーズのオールSUS304ステンレスと比較するとプロフェイスは半値近くで済みます。ただ、防錆性などでは比較になりません。

ルミナス・レギュラーと比較すると、プロフェイスは4倍以上も高価です。しかも、ルミナス・レギュラーは防錆性を向上させるクリアコーティングが施されていますが、プロフェイスはそのような記載がありません。品質管理の面では国産のプロフェイスのほうが勝る可能性はあるものの、これだけ価格が違うとルミナス・レギュラーを選ぶ人のほうが多いのではないでしょうか。

 

今年(2024年)の春頃にプロフェイスの販売が始まったときには、「こんな高価なものが売れるのか?」と思ったものですが、改めてエレクターシェルフスーパーシリーズと比較してみると、むしろこれで売れないほうがおかしいとすら思える価格設定です。

ただ、最大の売りである世界初のガリバリウム鋼板シェルフはSUS304ステンレスと比べてさほど安くはなく、ただのオシャレ系アイテムなのかなと思ってしまったりもします。ワイヤーシェルフに至っては、まったく売れそうに思えません(苦笑)私なら間違いなくルミナス・プレミアムのほうを買います。

というわけで、プロフェイスを買うならSUS304ステンレス一択ではないでしょうか。

サイズや仕様はこちらのショップが探しやすいです
2024/10/04追記:引出式衣装ケース「フィッツ」シリーズなどでお馴染みの天馬からプロフェイス・ガリバリウム鋼板シェルフの奥行40cmタイプと言えるスペックの商品が発売されました。奥行が浅いほうが良いという場合はアリかもしれませんが、価格はちょっと割高に感じます。

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日本で初めて一般家庭向け収納&インテリア・コーディネートサービスを始めて20年余りの収納&インテリアのプロ。これまでたくさんのワイヤーシェルフを組み立ててきました。独身時代はエレクターを中心としたコーディネートで、その後もメタルラックやルミナスラックを愛用しています。詳しいプロフィールはこちら

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